義仲の名前が最初に出てくる巻(覚一本)

第2問 義仲の名前が最初に出てくる巻は?
①第四巻
②第六巻
③第七巻

正解 ①第四巻「源氏揃」

治承三年(1179)7月に平重盛が死去。清盛に意見できる人が、平家一門の中には誰もいなくなってしまいました。同年11月、清盛は関白基房、太政大臣師長らを配流(巻三・大臣流罪)、さらに後白河法皇を鳥羽殿に幽閉(同・法皇被流)。翌、治承四年(1180)4月、徳子〔建礼門院〕が産んだ安徳天皇が即位し、清盛はすべての権力を手中に収めます。

同じころ、源頼政が、後白河法皇の二の皇子、以仁王のもとを訪れてこのように言います。

「あなたは天照大神四十八世の御子孫、神武天皇からは七十八代でいらっしゃいます。皇太子になり、帝位につくこともおできになるのに、三十歳になるまで、宮でいらっしゃることを、情けないとお思いにならないのですか。今の世の中のありさまを見ますと、上にはしたがっているようですけれど、内々は平家をねたましく思わない者がいるでしょうか。御謀反を起こして、平家を滅ぼし、後白河法皇が期限も決めずに鳥羽殿におしこめられていらっしゃる、そのお気持ちを安らかにしてさしあげ、あなたも帝位にお就きになるのがよいでしょう。これこそ最高の御孝行でございます。もし覚悟をお決めになって、令旨をお下しになれば、喜んではせ参じる源氏どもはたくさんおります」(巻四 源氏揃)

「君は天照大神四十八世の御末、神武天皇より七十八代にあたらせ給ふ。太子にもたち、位にもつかせ給ふべきに、三十まで宮にてわたらせ給ふ御事をば、心憂しとはおぼしめさずや。当世のていを見候ふに、うへにはしたがひたる様なれども、内々は平家をそねまぬ者や候ふ。御謀反おこさせ給ひて、平家を滅ぼし、法皇のいつとなく鳥羽殿におしこめられてわたらせ給ふ御心をも、やすめ参らせ、君も位につかせ給ふべし。これ御孝行のいたりにてこそ候はんずれ。もしおぼしめしたたせ給ひて、令旨を下させ給ふ物ならば、悦びをなして参らむずる源氏どもこそおほう候へ」

そして、源頼政は源氏の名前を順番にあげていきます。すごくたくさんの人が出てくるので、義仲にかかわりのある人たちをピックアップすると、

……熊野には、故六条判官為義が末子、十郎義盛とてかくれて候ふ。…信濃国には、…故帯刀先生が次男、木曾冠者義仲、伊豆国には、流人前右兵衛佐頼朝、…陸奥国には、故左馬頭義朝が末子、九郎冠者義経

これが、義仲の名前が『平家物語』(覚一本)に最初に出てくる個所です。

その後、十郎義盛が熊野から呼び出され、行家と改名して、以仁王の令旨を東国にとどけます。

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